在宅勤務の午後、オンライン会議が3本続いたあと——
「今日の決定事項、ちゃんとメモできてたっけ…?」
カレンダーとメモアプリを行き来しながら、録音データを倍速再生して確認…という作業にぐったりしている人は少なくありません。
ここ1〜2年で、こうした“会議メモ地獄”をなんとかするために注目されているのが、
AIボイスレコーダー+自動文字起こしアプリ の組み合わせ。
その中でも話題なのが、カードサイズのレコーダー 「Plaud Note」シリーズ と、専用アプリ 「Plaud: AI Note Taker」、そして2025年に出た新モデル 「Plaud Note Pro」 です。
一方で、
- 「AI文字起こしって精度は大丈夫?任せきりにしていいの?」
- 「アプリ連携とか設定が複雑そうで、逆に手間が増えない?」
- 「毎月の分数制限やサブスクって、結局いくらかかるの?」
といったモヤモヤも、レビューやQ&Aサイトでよく見かけます。
この記事では、「Plaud Note Pro」と「Plaud: AI Note Taker」を中心に、
- 何ができるのか(発表内容・機能の整理)
- 生活・仕事がどうラクになるのか
- 実際の口コミから見えるメリット・不満点
- 導入前に知っておきたい注意点
- こういう人には向く/あまり向かない
をまとめていきます。
Plaud Note Pro・Plaud: AI Note Takerってどんなもの?
カードサイズのAIボイスレコーダー「Plaud Note / Note Pro」
Plaud Noteシリーズは、名刺サイズ・厚さ約3mm・重さ約30g前後 の、きわめて薄いボイスレコーダーです。ポケットやスマホの背面に貼り付けて持ち歩けるのが特徴。
主なポイントをざっくり整理すると:
- カード型の超薄型ボディ(約30時間連続録音・64GBストレージとされる)
- 会議・インタビュー・講義などを録音
- 専用アプリへ送って AIで文字起こし+要約
- ChatGPTやGeminiなどを使う「Plaud Intelligence」と連携し、マインドマップやテンプレート要約も生成
2025年には上位モデル 「Plaud Note Pro」 が登場し、
- 4つのマイクで最大約5m超の音声を拾えるとされること
- 0.95インチの小さなディスプレイでバッテリーや録音状態を確認
- 会議と通話を自動で切り替える録音モード
- 録音中に「ここ大事」と思った瞬間に押してマークできる ハイライトボタン
など、会議用デバイスとしての使い勝手が強化されています。
専用アプリ「Plaud: AI Note Taker」の役割
ハードだけではなく、スマホアプリの役割も大きいです。
- 録音一覧の管理(日時・タイトル・タグなど)
- AI文字起こし(多言語対応)
- 会議メモや面接メモなど、テンプレートに沿った要約
- 「Ask Plaud」で、録音内容に対して質問しながら情報を引き出す機能(App 3.0で拡張予定とされる)
アプリのストア評価は、iOS・Androidともに平均★4.7前後と高評価で、録音性能と文字起こしの実用性が評価されている一方、接続や操作性については改善を望む声も見られます。
生活・仕事はどうラクになる?(AI×生活改善の視点)
1. 会議メモの「あとで書き起こす時間」がほぼゼロに
これまでのよくあるパターン:
- 会議を録音
- 後で聞き直しながら、Wordやメモアプリに打ち込む
- 要点を整理して議事録にまとめる
1時間の会議の文字起こしに、1〜2時間かけていた人も多いはずです。
Plaud Noteシリーズでは、
- 会議終了後、録音をアプリに転送(数十秒〜数分)
- AIが自動で文字起こし
- さらに要約テンプレートで議事録風に整形
という流れになり、レビューでは「25分前後の会議なら、数十秒〜数分で文字起こしと要約まで終わる」といった報告もあります。
手作業がほぼAIに置き換わるので、「作業時間」という意味では大幅な時短 が期待できます。
2. 「メモを取りながら話を聞く」ストレスが軽くなる
会議中にキーボードを叩き続けていると、
- 相手の目を見て話が聞けない
- メモに気を取られて、肝心な一言を聞き逃す
- ファシリテーションとメモ取りの両立がつらい
といった悩みが出てきます。
Plaud Noteは、スライドスイッチを上げるだけで録音開始、スマホ側からの操作も可能で、「録音のことは一度忘れて、対話に集中できる」という声があります。
目の前の会話に集中できることで、
- インタビューなら深掘り質問がしやすくなる
- 社内会議なら、ファシリテーションに専念できる
- オンライン商談でも、相手の反応により敏感になれる
といった メンタル面の負担軽減 につながりやすいです。
3. 「あとから探せる資料」が自動でたまっていく
Plaud Appでは、
- 録音ごとにタイトル・タグ・フォルダ分け
- 要約だけでなく、全文テキストも保存
- 後からキーワード検索
といった管理ができるため、「あの案件の見積り条件、どこで話したっけ?」という場面で、録音ファイルから該当箇所を探しやすくなります。
これはそのまま 「記憶の外部化」=一人暮らしやフリーランスの“第二の脳” 的な役割にもなり、仕事用のログが自然と蓄積されていきます。
口コミから見える「いいところ」と「モヤモヤ」
高評価されているポイント
日本語・海外含むレビューや記事をざっくり眺めると、以下のような点がよく挙げられています。
- 録音品質
- 小型ながら、会議室の端からでも声を拾いやすいという声
- Proモデルではマイクが強化され、広い部屋でも拾えるという評価
- 文字起こし&要約の実用性
- 日常的な会議レベルなら「十分読める精度」「議事録として問題ない」など
- 要約テンプレートやマインドマップが、議題の整理に役立つという意見
- 携帯性とデザイン
- 名刺入れ感覚で持ち運べる薄さ
- スマホ背面に貼り付けられるMagSafe対応
- 黒・シルバーなど落ち着いた色味で、会議で目立ちすぎない
- ワンタッチ操作
- ボタンやスイッチだけで録音でき、スマホをいじらなくてよい
全体としては、「仕事の効率化ツールとしてはかなり完成度が高い」という評価が多い印象です。
よくある不満・注意点
一方で、レビューにはこんな声もあります。
- 文字起こしの精度にばらつきがある
- 静かな会議ではほぼ問題ないが、
- 声が小さい人
- 環境音が大きい場所
- 専門用語が多い会議
などで誤変換が目立つことがある
- よくわからない部分を無理につなげるのではなく、省略記号にしてほしい…といった要望も
- 静かな会議ではほぼ問題ないが、
- アプリの操作・接続まわり
- Bluetooth接続やデータ転送がうまくいかないときがある
- ファイルの整理・検索がしづらく、長く使うほどごちゃつくという声
- AI機能の分数制限・料金
- 無料またはベースプランで使えるAI文字起こし・要約の分数には制限があり、
利用頻度によっては追加のサブスクが必要 - たまにしか会議がない人には問題ないが、毎日複数会議がある人は慎重に検討すべき、という指摘
- 無料またはベースプランで使えるAI文字起こし・要約の分数には制限があり、
- 「全部AIに任せられる」と勘違いしやすい
- 微妙なニュアンスや、誰がどの発言をしたかまで完璧に把握したいケースでは、
結局人間のチェックが必要になる
- 微妙なニュアンスや、誰がどの発言をしたかまで完璧に把握したいケースでは、
「魔法の機械」というよりは、「かなり賢い補助ツール」だと理解しておくとギャップが少ない という印象です。
導入前におさえたい3つの注意点(限界も含めて)
1. 完全な“議事録完成ツール”ではなく、「下書き生成ツール」
Plaud Noteの文字起こしと要約は、レビューでも「かなり精度が高い」と評価されていますが、公式記事でも「AIの正確さを最優先する人には向かない場合もある」といったコメントがあります。
- 数字・金額・固有名詞などは、最終的に人間の目で確認
- 決裁用資料や社外共有の議事録に使う場合は、最低限の修正・整形は必要
と考えておくと、安全です。
2. サブスク分数と自分の会議時間をざっくり試算しておく
Plaud側のプランでは、毎月数百分程度の無料/基本枠+追加サブスク という構成が多く、ChatGPT連携など高度な要約テンプレートを使うときには、300分/月などの上限が設定されているとの解説があります。
導入前に、
- 1週間の会議・インタビュー時間(録音したいものだけ)
- それを月換算した合計時間
- どこまでをPlaudに任せたいか
をざっくりメモして、「無料枠内に収まるのか/サブスク前提なのか」 をイメージしておくと、後から「思ったより課金していた…」となりにくいです。
3. 自分の“生活導線”に合うかをイメージする
AIツール全般に言える話ですが、
- 持ち運び用のガジェットを増やしたくない人
- すでにスマホのレコーダーや他のメモアプリで満足している人
にとっては、Plaud Note Proは「ややオーバースペック」になる可能性もあります。
逆に、
- 取材やインタビューが多い人
- オンライン会議が1日何本もある人
- 大学の講義・セミナーに頻繁に出る人
は、日常の導線の中に自然に組み込めるかを想像してみると判断しやすいです。
誰に向いている?逆に合わない人
向いている人
レビューや公式情報を踏まえると、特に相性が良さそうなのはこんな人です。
- 会議の議事録作成に時間を取られている会社員
- プロジェクトマネージャー
- コンサル・営業
- 人事・採用担当(面接メモ)
- 取材・インタビューが多いフリーランス・ブロガー
- 記者・ライター・YouTuber・ポッドキャスター
- 学びの量が多い学生・社会人
- 講義・ゼミ・勉強会・社内勉強会の記録
- 「録音はしたいが、スマホを机に置きたくない」人
- 相手を緊張させたくないインタビュー
- スマホ持ち込みNGの場がある人
こうした人にとって、「メモを取る時間」と「録音の聞き直し時間」がほぼ丸ごと浮く ので、かなり大きな時短効果が期待できます。
あまり合わないかもしれない人
- 「AIの誤変換は一切許せない、完璧主義タイプ」
- 「そもそも会議・インタビューがほとんどない」
- 「サブスクは極力増やしたくない」
- 「スマホ1台ですべて完結させたい(追加デバイスを持ちたくない)」
こうした場合は、まずはスマホ標準レコーダーの文字起こし機能や、無料のAIメモアプリを試し、それでも足りないと感じてから検討するほうが現実的です。
よくあるモヤモヤQ&A(今回集めた悩みへの回答)
ここでは、実際のQ&Aサイト・レビューで見かける“モヤモヤ”を整理しつつ、現実的な付き合い方をまとめます。
Q1. AI文字起こしの精度が不安。どこまで任せていい?
A.「8〜9割は任せ、最後の仕上げだけ人間が見る」くらいが現実的です。
- 静かな会議・はっきりした話し方なら、かなり読みやすい文章になるケースが多い
- 一方で、ざわついた環境・被り気味の発言・専門用語は誤変換が残りやすい
おすすめは、
- AIが出した文字起こし・要約をベースに
- 数字・固有名詞・決定事項だけ人間がチェック
- 社内共有用のフォーマットに整える
という「AIに90%まで作ってもらい、最後の10%だけ自分で整える」スタイルです。
Q2. アプリ連携が複雑そう…むしろ手間が増えない?
A. 毎日使うなら、導線を一度決めてしまうとむしろ楽です。
例えばこんな運用が現実的です:
- 会議開始前:Plaud Note Proをポケットから出してボタンON
- 会議終了後:席に戻ったタイミングでアプリに転送開始
- そして休憩から戻る頃には文字起こし&要約が完了している、というレビューも
最初の数回だけは接続設定などで手間取るかもしれませんが、一度ルーティン化すれば「録音→転送→要約」が半自動的に回る ようになります。
Q3. デバイス&サブスク代、どこまでお金をかける価値がある?
A.「月にどれくらい時間を取り戻せるか」で考えると判断しやすいです。
ざっくり例:
- 会議メモ作成に毎週3時間かけていた人が、Plaud Note Pro導入で、人間の作業が毎週1時間以下になれば毎月8〜10時間以上は浮く計算に
その「浮いた時間」で、
- 資料作りや企画に回せる
- 残業を減らせる
- 勉強時間・家事時間に振り分けられる
といった 生活の余白 をどう使えるかをイメージしてみると、投資の感覚が掴みやすいです。
まとめ:Plaud Note Proで、会議メモとの付き合い方を軽くする
Plaud Note Proと「Plaud: AI Note Taker」は、
- 会議・インタビュー・講義の 録音→文字起こし→要約 を一気通貫でこなす
- カードサイズ・長時間バッテリーで「常に持ち歩けるメモ係」
- AI要約・マインドマップ・「Ask Plaud」などで、会話内容を構造化してくれる
という意味で、「人力で頑張っていたメモ作業をかなりの部分まで肩代わりしてくれるツール」 と言えます。
一方で、
- 誤変換ゼロではない
- 接続やアプリ操作で戸惑う声もある
- サブスクの分数制限との付き合い方は要検討
といった限界もあるため、「AIに全部丸投げ」ではなく「よき相棒」として使う くらいのスタンスがちょうど良さそうです。


